●0-2(0-0/0-2)
5月末の前期戦から4ヶ月振りの再開となる後期初戦。上位リーグはスフィーダ/メニーナ/SHIBUYA/南葛の4チームで争われます。この中断期はチームにとって非常に重要な時期でした。年度明け早々から急ピッチでチームづくりをした時と違い、個人戦術やチーム全体の連動性を細部まで積み上げた成長の時間です。その成果を発揮する場として、本日は目標達成までの1/3戦として臨みました。相手にとって不足なし、正面からぶつかりタフで有意義なゲームとなりました。
<前半>
スフィーダにとってより得点の可能性があったのがこの30分間でした。序盤から相手の安定したボール保持と中央を基点にしたサイドアタックで守備対応を強いられますが、高い位置の攻撃はその”におい”を感じるミドルシュートやサイド突破の場面があり先制点のプランを実現できるクオリティ(技術と判断)を改善できれば得点できる感覚はありました。
一方守備ではこれまで奪えた局面で奪わせてもらえない個々の技術に前線選手は苦労しました。また守備陣はサイドの数的優位からエリア深くへの侵入を図る突破に対し、粘り強く意図的な対処でフリーをつくらず枠内シュートを最小に留めます。特にSBの時間を掛けさせる守備はゴール前のブロックを強固にし、ノースコアに大きな貢献を果たしました。
<後半>
相手のサイドチェンジの基点になっていた中盤選手の対応+クロス対応の整理、自陣からの攻撃で間を持ちながら前進・展開しカウンター精度を上げることについて確認し臨みました。選手達の修正力もあり、前半同様の突破に関してはそこの対応に落ち着きを取り戻します。中に潜らせず常に前向きな守備を継続することで、遠くからのクロス対応もゲームの中で成長が見られました。しかしメニーナ特有の中へのドライブから内側のレーンやバイタルエリアがバタついてしまい、ボールに引きつけ空いたスペースの侵入や経由地点をスキップした展開から深いエリアまで押し込まれていく時間が増えていきました。その中でPA内シュートを受ける数も増していきましたが、その都度GKのセービングやゴールカバー、身体を張った守備で苦しい場面を耐え凌ぎます。また前半より頻度は減ったものの数的優位の状況でカウンターに転じる組み立てもあり、FKからチャンスを作ることもありました。守備時間が多い中でも攻撃時にプレー判断を選ぶことができていたのは大切な事で、拮抗したゲーム展開をひっくり返す種になります。そこを理解しプレーできていたことは、これまでのゲーム運びから成長した部分と言えます。
試合が動き始めたのは、後半49分にメニーナの個で状況を変えられる選手が投入されてからでした。失点は元々自陣ビルドアップを失ったことが攻守切り替えになったきっかけですが、守備体勢が崩れていたことでその選手に突破を許し、ゴール前を完全に崩されたものです。一人の選手の投入から3分後のことでした。追加点はスコアビハインドのスフィーダ攻撃で前進方法に味方同士意図のズレが生じ、自陣ボールロストから中央を崩されました。このゲーム、数多くの粘り強さでシュートコースを限定してきましたが、フリーのシュートシーンが生まれたのは攻守切り替えによるもの+失った場所にありました。
60分ゲームの中にお互いの出したい現象と対応があり、非常に濃度の濃い試合でした。今季リーグ戦初黒星となりましたが、選手達の戦いぶりは素晴らしくネガティブに捉えるものはありません。ただ課題は終了間際に2点目を与えてしまった所(リーグ戦として)ですが、攻撃方法の改善で無くせる失点のため、自分達の学びと成長次第となります。
悔しい敗戦でしたがそれは一定の自信もあってのこと。相手の主力を引きずり出せたことに価値がある負けっぷりでしたので、選手達の積み上げとプレーは間違っていなく成長の証と捉えています。上には上がいることを肌で体感できたこの一戦は、選手にとって新たな基準の獲得や自分の立ち位置を把握し努力につなげるきっかけになることが期待されます。まずは1/3戦が終了、チームがやるべきことは2/3戦の勝利です。自分達の強みと課題の整理をし、挑みたいと思います。
本日は先輩選手も含めたたくさんの応援、本当にありがとうございました。選手達は心身たくましく、賢く成長しています。どのチームも必死に勝利に向かっており身体の負担も高くなっている時期です。ぜひお家でのケアやサポートを見て頂けたら選手の助けになります。次戦勝利ができるよう努力を続けますので、引き続きの応援をお願いいたします。
山田 岳暁