1/21(日) FC プレジィール

reported by 川邊 健一

予選リーグ第2節は久留米市を拠点とするプレジィールとの対戦であった。過去にこのチームとの対戦はなく初めての試合となった。相手に関する情報は一切無かったが、この大会では相手がどうこうではなく、自分達のサッカーを成熟させることがメインテーマであり、自分達のことだけを考えるだけで精一杯だ。
今回の会場は凸凹が多く状態的にはあまり良くないが、私はそれが勉強になると考えていた。第1節のFC駒沢戦はロングパイルの人工芝で出来たためボールコントロールにストレスを感じることの無い状況であったが今回は同じようにはいかない。しかし、そういった中でも与えられた状況の中で全力を尽くすこと、状況が悪くとも同じようなサッカーが出来るように最善を尽くすこと、というものをテーマに掲げていた。これはチームの課題であり選手達個々には、それぞれのテーマを持たせプレーさせている。チームと個の課題を意識しながら、その中でチーム内における自分の役割を把握してくれれば良いと思う。
前半、開始こそ相手の勢いを感じたが、時間と共にグラウンド状態に慣れ、『このグラウンドでもこれだけ出来るか!』というようなプレーを随所に見せ始めるようになる。細かいところでのミスはあるものの全体としての連携や破壊力といったものは昨日の試合より磨かれていたように感じる。やはり、試合時間を共にすると共に連携面では意思の疎通が図れているようだ。成長が見て取れるので、”時間は私達の力へと替わる”という感覚を得ることが出来る。結果的に前半戦では25分間で7-0と引き離し圧倒することが出来たように思う。
後半はこれだけの点差が開いたことから集中力の欠落が想定でき、第1節と同じようにいらない失点をする可能性があった。しかし、第1節で学んだ課題を克服するべく、どんなに点差が開いても、どんなに勝敗が読めても最後の瞬間まで闘志を剥き出しに闘い続けることを要求していた。しかし、途中で集中力が切れる時間帯もあったのは事実。これは今後の課題としていきたい。常に闘える集団であることが常に成長を目指せる集団であると思う。それだけにどんな状況でも隙を見せてはいけない。現段階で”それ”があるということは厳しい試合でも隙を見せてしまう時間帯があるということにもなる。難しいことかもしれないし、厳しい要求なのかもしれないが、私は自分の理想に対して妥協することは絶対に無い。妥協も成長を止める大きな要素だ。私が妥協していては選手に要求する資格は無いと思っている。
結果的に後半も8-0というスコアで圧倒できたことは良かった。グラウンド状態を踏まえれば上出来の結果&内容だとも思う。しかし、こうした状況の中で出来ること全てをやったかというとそうでもない。グラウンド状態が悪いだけに普段よりも活発に、そして、細かくコミュニケーションを取る必要があったが、それが出来ずに要らないミスがあったのは見過ごしてはならない。また、途中で集中力が欠落したことも忘れてはならない。本当に日本一、全国制覇を目指すのであれば今のままでは足りないことが多過ぎる。目標が日本一、全国制覇なのであれば、そこから逆算し今やらねばならぬことを整理することが大事だ。やることは多いが、そうした課題を楽しむことの出来る集団、、、それがこのチームだと思う。
このチームの良い所は与えられた課題を忠実にこなそうとする意識の高さだと思う。出来るか出来ないかは別にして、そういった意識は素晴らしい。もっと言えばとても貪欲な集団だ。だからこそ良いサッカーが出来、日々成長しているのだと思う。どんな課題があっても、どんなに難しい問題が起きてもこの集団はそれを前向きにクリアーしようと努力する。だから、この集団はこれからも成長を続けていくだろう。もちろん上手く行かない試合や上手く行かない時期が来るのは百も承知であるが、それを楽しみながらクリアーしていくことが出来ればどんなに楽しいだろうか??この集団には劣勢をも楽しめる強靭な心を持ってもらいたいと願っている。

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