8/6(日) 立川FC                  

reported by 川邊 健一

中学生リーグ第2節は同日に行われた1部リーグの後に立川FCの中学生チームと対戦した。我々はこの日に1部リーグ、そして、中学生リーグの立川戦、更には成城学園戦を控えており、真夏の炎天下で選手個々が複数のゲームに出場しないように配慮しメンバー編成を行った。トップチームとU-15チームの2カテゴリーで3つのチームを編成し、本日の参加者全員が出来るだけ均等に出場機会を得られるようにした。全員に最低でも1試合を経験させ、その中で各々が合宿の成果を発揮してくれれば良いと考えていた。
この立川戦のメンバーはトップチームの1部リーグへ出場しなかった中学生とU-15の選手で構成したチームであった。6月まで行われていた全日本女子ユース(U-15)選手権大会のメンバーに近い感じのチーム構成であるが、決定的に違うのはその時のレギュラー組とリザーブ組を半々にしたような構成であったということ。そういう意味では色々な意味で非常に楽しみな試合であった。
相手はここまで無敗のチームで暫定ながら1位を駆け抜けていたチーム、無論優勝を狙っているチームなだけに、この対戦の意味は他のチームと対戦するのとは訳が違う。そういうゲームをこのメンバー構成で戦うのは非常に興味深い側面があり、また、どれだけ当時のリザーブ組が伸びているのかを確認する場としては打って付けの舞台となる。もちろんレギュラー組の選手達も伸びてきていたということは分かっていたし、リザーブ組にも大きな手応えを感じていたので相手を恐れるということはなかった。
試合は1部リーグのゲームと同様に引いて守る相手に対し、守備網をこじ開けようと攻撃するスフィーダ・・・という展開であった。相手はカウンターを狙っていたようだが、1部リーグの時よりは前線にボールが収まらない為、難しいゲームとはならなかった。一方的に攻め立てている時間帯の方が多く、前半半ばには相手の守備のキーマンも体調不良で抜けたことから得点も時間の問題であったと思う。但し、4-3-3というシフトで戦っていただけにバランスの良い配置のスタイルが逆に悪い方に出てしまった感は否めない。バランスが良いからこそ選手間での動きがなく、スペースという部分でもスターティングポジションが良いだけに有効なスペースの活用とまでは行かなかった。
元々、試してみたかったというよりも全日本女子ユース(U-18)選手権大会のメンバーに入っている選手が多かったので、トップチームに合わせたスタイルで調整させていただけだったので、予定通り後半は選手の個性に一番適するであろう4-4-2というスタイルに切り替えた。
後半に入ると予想通りシステムの変化に伴い、ハーフタイム時に話したスペースの使い方を意識した戦い方が出来ていたように思う。前半よりも全体に流れや動きというものが見て取れるようになり、攻撃が単調になるということは少なかったように思う。これが前半から明らかに良くなった部分だと思う。選手個々も臆することなく戦うことが出来ていたし、特に1年生の成長には目を見張るものがあったと振り返っている。成長というよりは、ジュニア年代での自分のプレーがフルコートの中で出来るようになってきた(慣れてきた)という言い方の方が適切かもしれないが、ここまでは順調に来ているということが確認でき、有意義なゲームに出来たと言って良いだろう。夏季合宿で中1を見ていた楠本に言わせれば『もっと出来たはず、もっとやらなければいけない』とのことではあるが、まずまずの状態にとりあえず納得している。
ただ、チームとしての連携や強さというものはまだまだ修正の余地があり、今のままでは中学生リーグを制覇することは出来ないと考えている。このカテゴリーの最大の目標は中学生リーグ制覇ではなく、選手個々の能力を最大限に引き出すことだ。チームとして目の前の勝利に目を眩ますことなく、選手を育成して行く中で徐々にチーム力が付いていけば良い・・・それしか考えていない。もちろん、優勝は1つの目標ではあるが目的ではない。自分達のスタイルを崩すことなく長い時間をかけて選手達を高いレベルに引き上げたいと思っている。

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