6/18(土) 八王子アトリース

reported by 川邊 健一

中学生リーグ第2節は今期から新規参入してきた八王子アトリース。試合当日まで相手の力は全く分からず、どのようなチームなのかは知ることが出来ていなかった。しかし、試合前に唯一の情報を得ることが出来た。相手は先週、第1節を消化しており、結果は文京学院中学校に2-0の勝ち試合をしたという事。文京学院中学校は5月に行われた東京都女子ユース(U-15)選手権大会において決勝リーグに進出した力のあるチーム。その文京学院中学校に勝利したということは八王子アトリースは大きな力を秘めている可能性があった。更に試合前、相手のメンバー表を手にしてみると驚いたことに中2の選手が1名いる以外は他の全ての選手が中1のメンバー構成だった。情報が少なかったので試合前の相手のアップから相手の力量を測っていたが、相手は個々の技術もしっかりしており、文京学院中学校を破ったのもうなずける部分があった。
前半、相手はロングボール中心のシンプルな戦術で戦ってきた。序盤はロングボールの対応に苦しみ攻め込んでもすぐに押し込まれる戦況が続いた。しかし、前半10分頃にドリブル突破から得点を奪うと流れは完璧に掴み押し込むことができていた。また、守備陣も不安定な部分はあるものの、ロングボールに対する対応が出来ていたので失点を許すという怖さはなかった。先制点後も2得点を挙げ3-0で折り返すことになった。
ハーフタイムでは前節と同じくハーフタイムで控え選手を全員交代させた。この中学生リーグでは基本的には参加している全選手に出場機会を与えることを決めている。当然、出場時間の長さはそれぞれで違うが最低でも半分は出場させることを心掛けている。決勝リーグなどに進めれば状況は変わってしまうが、出来るだけ全員を試合に出場させ日々のトレーニングの成果を発揮させられる機会を与えることが大切なことだと思っている。
後半、前半と守備陣のメンバー構成が大きく変化した為にロングボールに対する守備がしっかりと行えるかどうかが大きなポイントと考えられた。しかし、後半戦でロングボールに苦しむことはあまり無かったように感じている。こちらの攻撃陣が圧倒的にボールを保持していたわけではないし、良い攻撃が出来たわけでもない。しかし、ボールを失ってからの攻守の切り替えが前半よりも多少よくなり、相手に効果的な攻撃をさせていなかった。後半は前半よりも決定機は多く、もっと点を奪わなければいけなかったようにも感じているが局面においては難しいシュートを決めて見せるなど前半と同様に3-0で終えることが出来た。
今回の試合ではチームの連携面でうまく行かないことが多かった。ボールを奪ってからのファーストパスでミスを犯し、簡単に相手にボールを渡してしまうことやうまくボールを繋げて行けないことが多かった。チームの戦い方や連動した攻撃が出来ていたわけではないので満足感は非常に薄い。しかし、個々がお互いの個性を理解し始めてきたことは収穫であった。味方の個性を引き出しあおうとするような動きや味方の個性を理解し『この選手であればこの動きを選択すれば良い』ということを身体が覚えてきたような感覚は受けた。まだまだチームとしての経験が少なすぎるし、考えてプレーするということが出来ていないが、それでも選手達の将来性は大きく感じ取れている。
次の第3節はラガッツァFCとの試合である。相手はチームの中心に優れた中3の選手が数名いる。この選手達とどのように渡り合えるかで現在の力を把握できるのではないであろうか?次の1戦は決勝リーグに向けて大きな前進に成り得る試合と共に、内容のある勝利を収められた時にまた1つ成長することができる試合ではないかと思っている。

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