ゲーム分析レポート

10/9(日) 東京都女子サッカーリーグ中学生2部リーグ 第8節
    VS.ラガッツァFC ○7-0(2-0、5-0)

reported by 山田岳暁

ゲームテーマ:オフザボールの判断
守備テーマ :チャレンジ&カバー
攻撃テーマ :展開力

中学2部リーグ第9節、ラガッツァFC戦。現在、リーグ制覇を確定している文京学院中学校、暫定2位のフィオーレ武蔵野に次いで3位の我々にとっては、この最終戦に勝利することで順位が入れ替わることが決定しており、結果が求められる重要な一戦であった。少し早いが、年間の育成のまとめとして、そして自動昇格の権利を獲得するため、内容・結果の両面を求めた。

相手は9人の構成だったが、こちらは当初から予定していた通りに前後半で異なる編成で臨んだ。開始から、相手は引いた対応を徹底し、少ない枚数でのカウンターを狙っていることがうかがえた。そのため、相手PA内での崩しや、フリーでシュートに持っていくシーンでは身体を張られてしまい、ゴールに近付くことができずにいた。最終的には、個人技の突破がチャンスメイクにつながっていたが、多くの選手個人に与えているテーマでは自分で突破することを求めていることもあり、状況に適した判断ができていたと言える。しかし、出だしから押し込むことができていた状況に対して、開始から5分間のシュート数が0ということには、積極性があるとは言い難い。結局、シュート数の少なさが響き、9分、15分の2得点で前半を終える。

後半組は、前半の様子を観察できていたことから、やるべきことがはっきりとしていた。仕掛け、シュートを意識した準備を行ったことで、密集した相手ゴール前でもタッチ数を少なくプレーすることができた。その結果、得点を伸ばす事だけでなく、相手DFを引きずり出すことにもつながり、細かい連携での突破も増え始める。良い時間帯では、相手のDFラインに対して4〜5枚の攻撃参加ができており、得点者もFW、MF、SBとバランスの良い結果につながった。

試合を総括すると、前後半共に攻撃・守備テーマを徹底することはできていた。体力的な問題で継続が途切れてしまったり、技術・判断のズレが多いので、それらの「質」の向上を今後図っていきたい。

前節までとは大きく異なり、新しい配置でプレーする選手が多いことで、より個人の判断力が求められた試合であった。そこに加えて、内容と結果も出すことを目指したことで、選手達からは久しぶりに刺激のある取り組みが見られた。現在の課題や今後に向けたステップアップを理由に、選手の配置を変えて臨んだが、思いの外収穫が多かったと感じている。
新しい環境の中で、選手たちはよく考え、取り組んでくれた。これで来年度の1部昇格が決定したが、結果には決して満足していない。まだまだトレーニングの中には甘さがあり、詰められる部分が数多くある。その甘さをなくしていくことが、残された年内のやるべきことだと考える。次の目標は、来年の年明けである。それが終われば、すぐにU−15選手権が控えている。今から半年後に目を向け、そこから逆算する作業を繰り返し、徹底していきたい。



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