7/25(日) 晴海総合高校

reported by 川邊健一
全日本女子サッカー選手権大会決勝(40分ハーフ)
スフィーダ世田谷FC 1
0
前半
後半
0
0
晴海総合高校

7 森仁美
得点経過
39min


13 シュート数 4

全日本女子サッカー選手権大会東京都予選決勝…1ヶ月間にも及ぶ大会も今日で終わりとなった。梅雨→梅雨明け→夏とたった1ヶ月間ではあったが天候や気候が目まぐるしく変る大会であり、毎年この大会はタフなゲームが多くなってしまう。それは今回も同様であったが、今週は35度を超える日が続いていたので覚悟だけはしていた。結果的に勝利し、優勝&関東大会進出の権利を得ることはできたが、決勝戦も消耗戦となった。

決勝戦は炎天下の11:30キックオフ

大会を通じて堅守の光った守備陣
前半、開始と同時にボールが動き、ゴール前で内山が振り向き様に素晴らしいシュートを放つ。惜しくもバーに阻まれてしまったが、開始から調子の良さそうな姿勢を魅せ、ゲームに対する期待感は自然と高まった。
しかし、その1stプレーのみが良いプレーであり、その後のプレーは非常に淡白な怖さの無い攻撃に終始してしまった。特に両WGの準備が悪く、本来チャンスになるシーンが全てミスで終わってしまった。WGの重要性が高いシステムを使用している為、ここで突破にかかれなかったことは痛かった。またミスの後のミスを取り返すといった当たり前の姿勢も少なく、試合中にあまり選手に言わない方の私ではあるが、久々に強く、厳しく、選手達を鼓舞した。
ここ数試合、調子が良かった選手を自信を持って起用したわけではあるが、やむを得ず前半の30分に途中交代をさせ、ベテラン選手を投入した。それが直接関わったわけではないと思うが、前半終了間際に中盤の選手が飛び出し、ミドルシュートを放ち先制点を奪うことに成功した。良い時間帯での得点ではあるが、それまでのチームの姿勢やパフォーマンスに問題が多かったので、楽観視出来るような得点ではなかった。

ハーフタイムでは、久々に戦術的な指導・指摘ではなく、精神論だけを伝えた。「応援者の想い、下部組織の想い、そして、いちばん身近なリザーブの想いを背負って試合に出るんじゃなかったのか?これがチームの精一杯なのか?暑いなんて言い訳にならない。今できる自分の全てをグラウンドに置いてくるからスタメンなんじゃないのか?それが背負えないなら試合前に言え!」人は目の前の減少に大きく左右される生き物である。それ故に、今の出来ごとに捉われてしまいがちであるが、自分ではなく、チームの為に自分を犠牲に出来るからこそチームであり、チームであるからこそ自己犠牲の集団なのだと私は思っている。従って、後半に高い意識、気持ちを魅せてくれることに期待した。

後半、前半よりはチームの士気が上がり、局面における闘志やミスの後のプレーなどにも少なからず変化が見えた。早い時間で追加点を奪い、ゲームを決めてしまいたかったが、相手の粘り強さや、最後の最後の判断ミスなどで追加点を奪いきるまでには至らない。戦況としては失点をするような流れではなかったので時間の経過と共に勝利が近付いていたが、サッカーでは何が起きても不思議はない。追加点をまだか?まだか?と待ち続ける展開ではあったが、徐々に運動量の減る選手達を交代させ、最終的にはこの試合も5名の交代枠を使い切り運動量の低下を出来る限り防ぐに留まった。
そして、タイムアップのホイッスルが吹かれ1-0で優勝&2連覇&関東大会進出という結果を手に入れることが出来た。結果は良かったが、決勝戦で魅せたパフォーマンスは極めて悪く、嬉しさも半減してしまったのが残念ではあった。

表彰式

大会最優秀選手の#6松原萌
決勝戦ではっきりしたこと、それは闘う姿勢が如何に大事か?ということ。選手達にとっては当日の自身のコンディションもあるだろうし、時期的なコンディション、天候のコンディションなど様々なものが複合的に関わり、毎回をベストの状態に持って行くのは不可能だというのは良く分かる。それでもグラウンドに立つ責任を全うしてもらいたいし、最低限の役割はこなすべきだと思う。何故なら私達はチームで1つだからだ。個人の感情や状況など関係ない。出来ないのであれば出なければ良い、それを私は毎試合確認してきた。申し出てこないこと…それは闘おうとすることを意味するのだと思っている。だから、今回はチームの前へ進もうとする姿勢に疑問が残り、消化不良なゲームになってしまった。

決勝戦だからこそ自分達に出来る最高のサッカーを魅せてほしかった。「私達はここまでやってきた」ということを証明してほしかった。だが、力技とは言え優勝することが出来、先に繋がる勝利を得たことは事実である。私達は、先に繋がったということに責任を持ち、これからリスタートしたいと思う。東京都代表になるということ、それは関東大会へ進むことではなく、自分達が全てのチームの想いを背負うということだと思っている。勝てば勝つほど重みは増すが、それが背負えなければ簡単に負けてしまう…そう、昨年のように。やっとスタートラインに戻ってこれたわけだが、同じことを繰り返さないように明日からの日々も精一杯頑張っていきたいと思う。


今大会も苦しいゲームが続きましたが、多くの方々の応援を受け、何とか優勝という結果を残すことが出来ました。ここからチームは10日弱のオフを挟み、再始動して行きます。これまでの経験や多くの方々の想いを背負い、進んでくれるチームだと思っていますので、関東大会でも応援のほど宜しくお願いたします。
たくさんの応援ありがとうございました。

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