7/5(日) 日本女子体育大学

reported by 川邊 健一
全日本女子サッカー選手権大会東京都予選2回戦(35分ハーフ)
スフィーダ世田谷FC 0
1
前半
後半
0
1
日本女子体育大学
○○○○○ 5 PK 3 ×○○○-

9 小笠原かすみ

得点経過
46min
48min


10
28 シュート数 4

待ちに待った全日本女子サッカー選手権大会東京都予選が開幕した。この大会で優勝したチームは東京都代表チームとして関東大会への出場権を得ることが出来る。現在、U15のカテゴリーが、この大会の年代別大会に出場し、東京都予選、関東予選を勝ち上がり、全国大会への出場を決めたばかりだが、この大会も同じく全国大会まで続く、男子で言うところの天皇杯に当たる大会になる。
昨年は準決勝で敗れ、関東大会への出場権を逃したが、今期こそはこの大会で優勝し関東大会への出場権獲得を目指している。

前期のリーグ戦を終えた後、すぐに照準をこの大会に合わせて調整してきた。ただ、先週一週間はことごとく雨に見舞われ、平日のトレーニングは全てアジリティー&フィジカルとなったが、その前までのトレーニングで手応えは感じていたので、このゲームに対して恐怖心よりも自信の方が強かった。
しかし、ゲームは非常に厳しいものとなった。最終的にPK戦にて辛うじて勝利を収めるというもの。圧倒的に攻め立てながら、数ある決定機を外し続け時間だけが経過していく普段と同じような展開になってしまった。
無論、相手もここ数年で一番良いチーム状態にあることが見て取れ、技術・体力などは素晴らしいものがあったのも事実。個々の闘争心もあり、チームとしての狙いがはっきりある好チームであった。

後半、前半と同じような展開の中、10分過ぎにようやく得点を奪う。得点を奪われるような流れではなかったので一安心…と思った直後の相手のミドルシュートが入ってしまい1-1となり、そこからは焦りが襲い掛かり、またそれと同時に体力的な問題も出てきたことから、相手の戦略にはまり込んでしまう形となった。前半同様に攻めてはいるものの、相手のカウンターアタックが鋭さを増し、危険な攻撃が増えていたのも事実であった。

結局、両者得点を奪うことなく、PK戦へと勝敗が委ねられた。PK戦はまさにメンタリティーの勝負であり、様々な感情を抱くもの。技術の勝負ではないと言われることが多く、勝敗は五分五分、、、ということからも恐怖心は伴うが、何故か勝てそうな気配というものは感じ取れるもの。説明は出来ないが、何かを感じられるPK戦であった。
選手達がこの大会に懸ける想いは強い。それがキッカー全員に得点を奪わせたのかもしれない。何とか競り勝てたこと、次につながったこと、それが全てであったが、非常に苦しい展開であった。今は安堵感と次へ向けて身が引き締まる想いで埋め尽くされている。
この勝利は何物にも代えがたい最高の経験だったかもしれない。勝てたから結果オーライであるが、万が一を考えると本当に身が凍る想いでもある。しかし、結果が全ての大会において結果が出たのだから前向きに考えて行く他ない。この苦しい経験が必ず血肉となることを信じてやまない。

現在、チームの状態が良くないのも事実。今まで以上に得点機で得点出来ないシーンが目立つ。攻撃陣が悪いのではなく、どこかチームがかみ合いきれていない。その少しのギャップが全てを狂わせているように感じる。早急に何かしらの策を講じて変化を与えて行く必要があるのかもしれない。それを分析し、チームに還元するのが私の仕事ではあるが、それが何なのか?正直分析しきれていない部分もある。今まで出会った中でも極めて難しい難題だ。これを解くことが出来た時、必ず全てが上手く行くように思っている。

何はともあれ次は3回戦(準々決勝)である。出来うる最高の準備をして良いゲームをお見せできるように最善を尽くして行きたい。

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