8/17(水) 東京成徳中学・高等学校

reported by 川辺

全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会東京都予選が遂に開幕した。我々スフィーダはこの大会を目標に全ての活動を行ってきた。今、考えてみればここまでの4年半の月日はこの大会の為に費やしてきたのかもしれない。今年度から選抜チーム制から単独チーム制に移行した大会(以前は単独チーム制であった)ではあるが、この大会は私達の全てを懸けて戦わなければ決して勝ち上がることは出来ない。予選リーグで3〜4試合を消化し、上位2チームはベスト4決めの1回戦のトーナメントが行われる。その後、勝ち上がった4チームによる決勝リーグにより、上位2チームが東京都代表として関東大会に進出することになっている。何としても東京都代表の権利を得て関東大会に進みたいと思っている。
この大会に関しては選手達もスタッフも心は1つである。私達コーチングスタッフもこの大会に照準を合わせ努力してきたし、選手達もこの大会の為に努力してきた。数名の選手がこの日の為にチーム全員分のミサンガを作りチームメイトに配っていた。無論、私もそれを貰った。青と黒と白で彩られた斬新な物だった。試合前から選手達のこの大会へ対する気持ちというものを感じられ、この大会の重要性を理解し、少しでもチームが良い方向に向くよう努力する選手達に感動した。
その大会の初戦は馴染み深い東京成徳中学・高等学校。非常に優れた能力のある選手を多数抱え、相性的にはあまり良いとは言い難い相手。更には初戦ということで選手達が堅くなってしまうことも十分に考えられたので非常に警戒して臨んだ。
前半、ほぼハーフコートゲームであったと言って良い。支配力・展開力では相手を圧倒し、スフィーダらしいサッカーが出来ていたように思う。ここまでのトレーニングの成果を感じられ、自分達歩んできた道が決して間違いではないと感じさせてくれた。しかし、ボールポゼッションで圧倒的に勝っていたため、相手は自陣に引きっぱなしの展開。ゴール前に相手が密集し鍵をかけられてしまった。押し込んでも押し込んでも相手は身体を張って粘り強く対応して来たため、なかなか先制点が奪えない。更に時間も25分ハーフということで、いつもの40分ハーフとは違い非常に難しかった。25分ハーフでは体力的な消耗が薄いため、守りきろうと思えば守りきれる時間だ。そういうことを考えた場合にスコアレスドローも考えなければいけなかった。
後半に入っても流れは変わらない。押し込む展開が続くが、押し込んでも先制点を奪えない展開に相手は徐々に自信を持って守り始めているように写った。引きっぱなしの相手から得点を奪うことは簡単ではないが、この試合は大会の初戦。何としても白星でスタートし今後の試合に弾みを付けたいところだ。どういう形で得点を奪っていくのかは読めない部分があったが、このような時に一番確実なのはセットプレー。セットプレーには少なからず自信を持っているので数あるセットプレーの中から得点が生まれるのを信じていた。結局、立て続けにコーナーキックから得点を奪い、大会初戦を2-0で取ることができた。
様々な要素が交錯し非常に難しい試合であったと感じている。正直、ギリギリの試合であった。しかし、我々は勝った。選手達のこの1戦に懸ける気持ちが相手よりも強かった結果だと確信している。チームはこれまでのどの試合でも見せたことのないような集中力と精神力をピッチ内で示し、素晴らしい状態を終始キープしていた。ここに来てやっとチームが1つの集団としてまとまったような感覚すら受けた。私達はこの大会の中でも成長し新たな潜在能力を示そうとしている。チームは試合を重ねる度に力を増していくことだろう。従来、成功と失敗を繰り返しチームは前進して行くものだが、今のスフィーダに失敗は必要ない。成功と勝利のみが必要だ。ここまでの活動の全てを懸けて次の1戦にも高い集中力で望みたい。今の私達にならきっとそれが出来るはずだ。選手達を心の底から信じている。

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